FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

1年前の出来事 3

困った時の3939

Aちゃんが家に来た翌日、2人に3939に電話をさせました。
社会福祉が手厚いこの国のことですから、親の経済的支援がなくても学校に通える手段があるのでは、と聞いてみました。

しかし、今回は有益な答えを貰えず、市役所に行け、というものでした。

なので、言われたとおり市役所へ。

すると、市役所の別館へ行け、と言われたので今度は市役所別館へ。

私は少し離れたところに座って待っていたのですが、ものの数分で戻って来ました。
なんでも、親と一緒に来なければ話を聞かない、とのこと。
は?だから親が何にもしてくれないからこうやって相談に来ているのに。
しかし、児童相談所のようなところを教えてくれましたので今度はそちらに。

そこに言って、用件を伝えますと、またもや
「なんで親と一緒に来ないの!」と怒りの口調で職員がAちゃんを叱責します。

それを見て、カーンとゴングが私の頭の中で鳴り響きました。

「あのねぇ、だから親が何にもしてくれなくて困っているからここに来たんじゃないのよぅ!」
と2人を押しのけて職員に言い返しました。

するとAちゃん
「今彼女が言ったこと分かりましたか?彼女はこういうことが言いたかったんですよ」
とちゃんとしたふらんす語で言い直してくれました。
なんともいつも冷静ですな。

しかしこの一言が効いたのか、それともこれ以上事務所の入り口で叫ばれたらたまらんと思ったのか、あんなに嫌な感じだった職員の態度が一変。事務所の奥の個室に通してくれました。

そこでもう一度Aちゃんは自分が置かれている状況を説明しました。

児童相談所の職員はAちゃんに、個室は与えられているか、食事は与えられているか、洋服は買ってもらえているか、などを聞いて来ました。
Aちゃんは全てしてもらっている、と答えると
それでは虐待にあたりませんね。もう一度親と良く話し合ってください、それでも親が何もしてくれなかったらもうひとつ上の拘束力の強い施設を紹介してあげます。
という助言を貰いました。

なんだい、最初からこうやって話を聞いてくれたら良かったのに。何だったんだ、あの意味も無く子どもを怒るって。児童相談所の職員がやることかい?


こんなで最悪の場合の相談所をとりあえず見つけ、家に戻って来ました。

家に帰ってから私はAちゃんのご両親宛に手紙を書きました。

Aちゃんのご両親にしてみたら、Aちゃん本人よりも私たちにも良い感情を持っていないだろう、と思ったからです。

ムスメと知り合ったばっかりに、今まで平穏に暮らしていたのに、高校に行きたいとヘンな野心を持ち始め、親の許可なしにAちゃんを高校に行かせようとしている怪しいアジア人一家、みたいな。


手紙の内容は

私たち(オットと私から、ということで主語は「私たち」とした)の下手なふらんす語であなた様のご気分を悪くしましたら申し訳ありません、と先に謝らせて頂きます。

私たちはあなた様方へ、謝罪、感謝、お願い、という3つのことをこれから書かせて頂きます。

まず、あなた様方の許可なしにAちゃんを家に泊まらせたことをお許しください。
しかし、私たちはAちゃんが我が家に来ることはとても楽しいのであります。我が家には多くのふらんす人の子どもが来ましたが、Aちゃんが初めて日本の文化や料理に興味を示してくれた子なのであります。
私たちにとって祖国である日本のことをAちゃんが良く思ってくれることは非常に嬉しいのであります。
なので、Aちゃんが家に来ることはいつでも大歓迎であります。

次に感謝、ということについては
我が家のムスメはAちゃんと知り合いになってからとても変わりました。もちろん、良い方向にであります。Aちゃんから良い刺激を受け、明るくなり、いろんなことに挑戦するようになり、家の事も手伝ってくれるようになりました。先に述べましたが、我が家には多くのふらんす人の子どもが来ましたが、そのなかでもAちゃんは飛びぬけて礼儀正しく、優しい、とても良い子であります。私たちはAちゃんをこのような素晴らしい子に育てたあなた様方を尊敬いたしまする。

最後にお願いでありますが、
Aちゃんは高校、及び大学進学を希望しておりまする。
Aちゃんは私たちに日本に行くことが夢である、と話してくれました。多くの若者が夢や目的を見つけられないで居るのに、Aちゃんははっきりと人生の目的を決めております。これは非常に素晴らしいことであります。既に書きましたが、Aちゃんは礼儀正しく、また非常に頭の良い子であります。私どもはAちゃんが必ずや日本で成功するであろう、と確信しております。ですので、Aちゃんの夢をかなえるために私たちは出来ることはしてあげたいと思っております。が、Aちゃんは私たちの子どもではありません。Aちゃんはあなた方の助けなしではなにも出来ないのであります。
Si ça ne dérange pas(もし良ければ、みたいな意味),私たちと一緒にAちゃんを支えてあげられませんでしょうか?

私どもの心情を理解していただけたら幸いでございまする。


みたいな内容。

かなりこちらが謙った、また、相手を持ち上げる内容にしてみました。

私は長くふらんすに住んでいますが、ちっとも語学は上達しておりません。が、ふらんす人とはどうもこういいう国民性のようだ、というのはぼんやり分かってきており、
それは、一緒の土俵に上がって張り合うと、非常に意固地になり、てこでも動かないというくらい頑固になり、物事がこう着状態になって大変なことになりますが、こちらがオトナになって「ちぇっ、仕方が無いなぁ」と腹の中で思いつつも下手に出て謙り、相手を持ち上げると「ナントカもおだてりゃ木に登る」という諺通り、非常に親切になり物事も順調に進むのです。

イヤ、もちろん、手紙に書いた内容は本心からでありますが。

そして、以前ある本で、「ふらんす人に頼みごとをする時は”Si ça ne dérange pas”という一文を最初に言うと大抵引き受けてくれる」と書いてあり、試しに言ってみたところこれが本当で、ほぼ100%頼みごとを引き受けてくれます。

もうひとつ申し込んでいる高校宛に

Aの両親である、A父とA母は以下の理由の為Aが高校入学申し込みの際に一緒に付き添うことが出来ません。
代わりにAの友人の母親であるMadameたくわんを私たちの代わりと認めます。

これない理由 A父 病気
       A母 足の具合が悪い

いや、Aちゃんのご両親が病気なのか足が悪いのかは知りませんが、こんな理由でも一応つけておかないとさ。
これは、1つ目の手紙を見せて話し合いをし、それでも入学手続きをしてあげたくない、と言った場合の最後の手段。

多分、何らかの方法で親の経済的支援がなくても学校に行くことは出来るでしょう。けど、やっぱりご両親が納得して、学校に行くことを許してくれないとねぇ。

この手紙を、私が書いたのでは間違いだらけなので、まず自分が書いて、2人に添削させました。

Aちゃんにも、先ずは一つ目の手紙を見せて、そして話し合うこと、それでもダメなら2つ目の手紙を見せるように、と言って家に帰しました。



その後どうなったかというと
あの手紙が功を奏したのか、はたまたご両親もAちゃんが家出のようのようなことをしてショックを受けたのか、学校に行くことを認めてくれたのでした!

そして、あんなにいろんな証明書を持って来い、と言っていた学校側も、どういうことか入学申込書を書いて提出しただけで入学を認めてくれたらしい。
なんだったんだい、あの毎回難癖をつけていたのは???

Aちゃんが言うには「入学したい!というやる気があるかどうか試していたんじゃないかな」
そうだね、だけどきっとこうだと思うゼ。

ながくなるので続く

スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。