FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

不景気と医者人気

ヨーロッパは不景気らしい。
おふらんすの25歳以下の失業率は25%くらい。
イタリアやスペインは50%くらいだから、それに比べると未だマシなのか。

だからか医学部に進学する子が今年は凄く多い。娘のクラスでは半分が医学部に進むようだ。
でも、これは娘のクラスが特別なのではなくて、他の理系クラスもお隣の高校も皆こんな感じらしい。

3月に大学のオープンハウスがあった。
見に行った化学学科の説明会は100人くらい入る教室が大体半分くらい埋まっていたかどうか。
でも、ウチもそうだったけれど、殆どの子が親と一緒に来ていたから、生徒だけだったら20人居たか居ないか。

一通り説明が終わり、ではどんな事を研究しているか、という話になった時に殆どの親子が出て行ってしまった。
我が家は残って聞いて行った。

有機LEDやら薄型テレビの研究って化学の分野だったのねぇ。と素人の私はチンプンカンプンだった。

けれど、最後に先生は
「化学というのはいつも冒険をしているような物で、新しい発見が常に有る学問なのですよ」
と、なかなか良い事を言って感動した。

この国の大学は学区がある。
最初はすごく驚いた。どこに行っても良いじゃん。社会主義か!

でもそれには理由があるらしい。
今までは限られた人しか大学に行かなかったけれど、最近は授業料が無料なのもあって進学者が急増している。
学区を作らないとパリなど都会の大学に生徒が集中してしまうから。

ということで娘は田舎はもう、うんざりだから大学はパリなど都会の学校に行きたい、と思っていたのだけれど諦める事になった。

親の本音を言うと、パリは物価も居住費もかなり高いので、たとえ授業料が無料でも仕送りが大変だから田舎の大学に行ってくれて助かる。けど、本人的にはいつまでも田舎ってのはやはりつまらないよねぇ。

一方で、地元の大学は理系の学科はレベルが高く、ふらんす4大大学の一つになっているらしいから勉強の面では良かったんじゃないか、とも思ったり。

同じ理系でも、医学部の人気は凄かったようで、説明会も千人は入る大講堂で行われて超満員だった、と医学部の説明会に行った同級生が娘に話してくれた。

こんなで、毎年大体1800人くらいが医学部に登録するらしいのだけれど、今年は2500人も登録したらしい。500人くらい足切りをする、という案もあったらしいけれど、それでは不公平だ、という反対意見が出て足切りはなくなったらしい。

でも全員が医者になれる訳ではない。2年生に上がれるのは二〇〇数十名。
1年生は2回しかなれない。それも、後少しで進級出来たのに、と言う生徒だけが2回目の1年生になれる。
その優秀な生徒が優先して2年生になれるので、ストレートで2年生になれることは滅多にないようだ。

おふらんすでは高校まで日本のような予備校や塾などに通う子は殆どいない。けれど、医学部に登録した子の多くは2年目に上がれる為の予備校に行く。色々なコースがあるようで、一番高くて年間4000ユーロくらいらしい。

どんな家庭環境の子でも等しく教育の機会を持てるように、ということから大学の学費は無料になっているけれど、こう言う所で結局各家庭の経済格差が出てくるんだなぁ、と思ってしまう。

こうやって医者になると、今度は給料が良いアメリカに移住してしまう人が多いらしい。
本当かどうかよく分からないけれど、ふらんすの医師免許がアメリカでも使えるらしい。
なので、ふらんすは医師不足で、今度は東欧の医師がふらんすに来ているようだ。
そういえば、この前救急に行ったら、東欧の名前のあまりフランス語が上手じゃないお医者さんが対応してくれたなぁ、とその話を聞いて思い出した。
若い医者の流出を防ぐために医学部を卒業しても、数年ふらんすで働かないと医師免許を与えない、と規則を変える動きもあるらしい。

ふらんすでお医者さん、なんて悪くないと思うけどなぁ。日本の勤務医は、聞くとすごく忙しそうだけれど、ふらんすのお医者さんは勤務医であってもしっかりバカンスを取っているし。

不景気になると資格を取って安定した生活を目指す、というのはどの国でも同じなんだなぁ。色んな場面で考え方が違うなと感じるけれど、こう言う所では国は越えるんだなぁ。


スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。